82.女性「更年期障害」と男性「更年期障害」について

   まず、女性の更年期障害に対して、男性更年期障害という病態はない。理由は男性ホルモンは年齢とともに少しずつ低下するので、男性の更年期は特定しがたく、男性ホルモンの低下が心身に大きな影響を及ぼすとは考えにくい。
しかし、中・高年の男性で、女性の更年期障害と同様な症状を訴える方がいる。たとえば、頭痛、ほてり・のぼせ、耳鳴り、冷や汗、めまい、口の渇き、動機・息切れ、不眠、腰痛、便秘、下痢、頻尿などの症状である。これらの患者さんは、ほとんど精神的な悩みを抱えており、男性の更年期様症状の本体は、うつ病や不安障害などの身体症状である場合が多い。中・高年の男性のうつ病や不安障害は、主に会社や社会でのストレスが大きな原因となっている。業績を上げなければいけない、というプレッシャー、リストラや倒産の不安、職場の人間関係、など厳しいストレスに日々曝されている現実がある。中・高年男性の自殺が多く、社会問題化しているが、元来、男性は攻撃性の強い生き物であり、ストレスが自分に向いたときに自殺、妻に向くとDV(ドメスティック・バイオレンス)、子供に対しては虐待などにつながりやすい。
 さて、女性の更年期障害は女性ホルモンの劇的な減少が原因であるが、注意してみると、うつ病などの精神疾患が合併している場合が少なくない。女性の場合、精神疾患を引き起こすストレス源として、従来は嫁姑問題、子供の教育問題、近所付き合いなどが注目されたが、最近は、困った「夫の存在」や高齢な親の介護の問題なども注意した方がよい。ここでは、以下のような困った「夫の存在」危険度チェックリストを示す。(これを夫源病と名付けてみた)
1)人前では愛想がよいが、家では全く不機嫌、
2)何事も上から目線で話をする、
3)家事に手は出さないが口だけは出す、
4)妻や子供を養ってきたという妙な自負が強い、
5)「ありがとう」「ごめんなさい」のセリフはほとんど無い、
6)妻の予定や行動をなぜかよくチェックする、
7)仕事関係以外の交友や趣味が少ない、
8)妻が一人で外出するのを極度に嫌がる、
9)家事の手伝いや子育てをやたら自慢する自称「いい夫」、
10)車のハンドルを握ると性格が一変する、
 以上のリストで、4個以下:セーフ、5~7個:夫源病予備軍、
8個以上:明らかに夫源病
簡単に解説をすると、4個以下:今のところ夫源病の心配はない、時々けんかしてガス抜きすること。5~7個:このままでは徐々に夫への不満がたまり、夫源病に陥る可能性がある。8個以上:夫の存在そのものがストレスとなり、既に心身に不調が現れている可能性がある。早急に対策をとるべし。

--石蔵文信著「妻の病気の9割は夫が作る」より引用・加筆した--
2015年11月02日

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